トモコヴォイス会報誌vol.2  

「別れ、出発、出会い」

 

1994年、成田空港。

 

私はスーツケースを預けてパスポートを片手に、
両親、たくさんの友達に見送られ
一歩ずつ長い列を前へ前へと進んでいました。
 
出国ゲートに入りかける時、みんなの姿が見えなくなるその瞬間、
遠くにいたその友人たちから、「がんばれ〜」と大きな声。
 
周りにいる人みんなから視線を感じました。
初めて涙が溢れてきました。
 
列を乱さずこらえていた涙を流して出国ゲートへ入りました。
これが、渡米した時のこと。

 

前日だったか覚えていませんが、父は酔っ払って

 

「行きゃぁ、いいじゃん!」

 

とふてくされて泣いていたのを覚えています。
私は見てないように見ていました。(笑)

 

はじめ一年と考えていたアメリカ滞在は、何年にもなってしまいました。

その時は音楽を学ぶ、自分の道はこの道だと自分の意思を再確認し決断した時でした。

今でもまだ、明確に映像が浮かんできます。

 

飛行機は10時間ほどでオレゴン、ポートランドへ着きました。
短大時代に出会っていたホストファミリーが迎えてくれました。
オレゴンの大自然を感じて3月末にグレイハウンド(長距離バス)で一泊後、
自分がこれから生活するロサンゼルスへ着きました。

 

その後すぐテイクアウトの日本食お弁当屋さんでアルバイトをしました。
お弁当を買いに来た日系人の優しそうなおじいさんが私に、

 

「君は何しにアメリカへ来たのかな?」と、

 

「音楽を学びに」と答えました。

 

簡単な会話だけでおじいさんのことも良く知らないのですが、そのあとそのおじいさんが
「そりゃぁ、面白い人生だな」っとサラっとやさしく言ってくれました。

 

このおじいさん、このひとことが、なぜか店の中でキャッシャーを前に立っていた私にとても
印象強く残りました。

 

3月は新たにスタートする、新鮮な気持ち。
別れもあって出会いもある。
そんなツキ(月)がありますね。

 

オリジナル曲「silence」は、長く歌っています。
その後、滞在8年で日本に帰国する前、ピアノ弾き語りでサンタモニカのいつものカフェで、
最後に歌ったのがこの曲でした。I just want to be happy. で涙が溢れきたのを思い出します。

 

ロサンゼルスのアパートで日本の四季を思い出し、歌詞を書いたことを覚えています。
CDの音、コンサートでバンドでの音。また以前のバンド、IN BLUEのCDでの音、
それぞれ違います。
私「そりゃぁ、面白い人生だ」を生きてますね。

 

お勧めの本 佐々木かをりさん著書 『佐々木かをりの手帳術』今の生活に活かしています。
期待する行動=実際の行動 になるとハッピーになれる。 手帳は人生の脚本の考えに共感でした。
4 月 14 日 リリスホールでお会いするのを楽しみにしています。

vol2

 
tomoko
トモコヴォイス紙面会報誌 vol.2から

(2006年3月7日)

Comments are closed.