トモコヴォイス会報誌vol.50
「断捨離(だんしゃり)決行!」
ー 物と向き合い、自分と向き合う -
先日、やましたひでこ著者の「断捨離」(だんしゃり)
の本を読んだ。
彼女がその「断捨離」を提唱している。
ほ~なるほど関心した。
モノを断ち、ガラクタを捨てれば執着も離れていくという
心の執着を手放すヨガの行法哲学だという。
それは食事制限(ダイエット)と毒素排出(デトックス)で
新陳代謝(メタボリズム)が促されていくのに例えられ、
住まいに限らず物・事・人、あらゆる場面に対応する。
常に「現在」という時間軸と「私」の自分の軸
この二つを基準に置いて「断」「捨」を繰り返す。
そうすることで今の自分にあった物・事・人が自動的に
絞り込まれていくというのだ。
よく昔の手紙や写真も捨てられなかったり、いつか使うだろうと
ずっと着ない服、使わない物をとっておいたり、家の中はものが
溜まっていきやすいものだ。
私は部屋が片付いていないと仕事の能率が下がると思っている。
創作するのにも頭の中がごちゃごちゃしているように感じて
しまうんだなぁ。
だからいつもスッキリしていたい。
それでもしかし、物が溢れているというのが私の仕事場、部屋なのだ。
そしてあれがない、あれはどこだったけ?となる。
時間がもったいない。
私は二年前に何十年も住んでいた実家の引っ越しをした時に、
物が本当に多いこと!を実感した。
それからはいつも物がありすぎると頭がすっきりしない
ということを感じていた。
さぁ、「断捨離」決行!
① 分別レベル(ゴミ置き場状態、大量) 物の量質に無自覚。
② 分別レベル(物置状態 雑然、過多) 物の量、質への意識が向く。
この ① と ② のレベルは「私」ではなく「物」が主役。
次の③のレベルになるとゴミ・ガラクタが取り除かれる境界となる。
③ 選択レベル(住まい、整頓、適量) 潔さと思い切りが身に着く。
④ 厳選レベル(呼吸空間、機能美 必要最低量) ご機嫌な状態。
③ と ④ レベルでは物と仲良しとなり「私」が主役となる。
私は捨てるのがもったいないと感じてしまう方だ。
でも彼女は
「物と自分とが生きた関係性でないのに、無意識・無自覚のままに
保存・保管・放置しておくことは本来もったいないではありません。
社会全体に置いて物が過剰に生産されすぎて、人と物が生きた
関係を結ぶことなく廃棄されてしまうことこそ、もったいないのでは
ないでしょうか。 過剰に生産され過ぎている現実や関係性に無自覚
だった自分自身と向き合うという痛みを経て、あらためて『断』お
感覚が磨かれていきます。」
と言う。
私はその痛みを感じた。
無自覚だった自分を反省し、今までありがとうの気持ちで
捨てるようにした。
それを体験すると確かにその後の物の買い方、家に物を入れていく
という行為に慎重になる。
① レベルだった私は ② レベルとなった。
家全部を一気にはできないのでタンスの引き出しから、
すこしずつやっていく。
靴下を入れている引き出しだけは ③ レベルにいったなぁ。
見えない収納には七割以上入れない。
それ以上入れると取り出したりするのにストレスを
感じるためだ。
靴下の引き出しはそれができた。
やってみるとなるほど確かに気分が良い。
早く ④ レベルになりたいが、なっていく過程を楽しもうと思う。
そう、空間や自分自身が良い方向に変わっていくと感じるのだ。
ヨガの呼吸のように、よどみがとれ、風が流れるような感覚を
味わい、物・事・人との関係性も軽やかに良い流れを伴い
ご機嫌な状態へと変わってくる。
いらないものを捨て、必要なものだけ、お気に入りのものだけに
囲まれていると気分が本当にいい。
その捨てる行動をするだけで毒素排出(デトックス)をしている
ようで病んでいる部分が治るようだ。
すぐに気分を良くする行動としてこれは人に薦めたいと思った。
自分らしくご機嫌でいればモチベーションもすぐに上がり楽しく
ワクワクしやすいだろう。
またご機嫌でいる人が増えると自殺者も減り、犯罪も少なくなる。
街がご機嫌になる。
そうなると日本、世界がご機嫌になる。
tomoko
トモコヴォイス紙面会報誌 vol.50より
(2011年7月1日)