トモコヴォイス会報誌vol.44
「みんなであわせる」
– クリスマスソングライブ 『海から・・・』-
先月22日はリリスホールコンサート
『tomoko 10 Christmas songs Live』だった。
今回ははじめてビブラフォンの臼井麻意子さんも加わり、
総勢8人の大所帯となる。
再会するのも一年ぶりのバンドメンバーとのリハーサルを
楽しみにしていた。
新曲『海から・・・』 の譜面と簡単に録音した
私のピアノ弾き語りの音を前もって先にメンバーに送っておいた。
リハーサル当日コンガや楽器の多いパーカッションの
トモヤさんが一番に来て荷物を運ぶ。
ドラムのかずさんは自分用にスタジオドラムを配置。
麻意子さんも早く来て重いパイプを組み立てビブラフォンの
準備をする。
ギターのまささん、ベースのけんちゃんは隣同士に座りアンプの
調整をしながらセッティングする。
コーラスののあさん、りえさんはマイク、譜面台を組み立ててる。
私はアップライトのピアノに向かって歌うのでみんなには背中を
向けることになってしまうのだ。
さぁ、 『海から・・・』 をあわせてみる。
大きな海を見ていると海が自分を励ましてくれているような
気持ちになる。
歌詞に
『つよくつよくやさしく生きろ、泣いて笑って、愛して。
大きく大きく温かく生きろ涙もろくやさしいあなたへ』
と綴った。
ちょうどお腹にいた小さな命にむけて作った曲。
弾きはじめるから適当に入ってきてとみんなに言ってから
私はイントロをピアノで弾きはじめた。
この曲は五拍子なので、始めに1、2、3、4、5とカウントを頭に入れ、
それにのってピアノの流れをつくる。
五拍子もいろいろあるが、私は四拍目をアクセントにしてリズムにのる
そうすると前へ前へと押されるようなリズム表現ができる
これが五拍子の面白さだ。
一番の途中でまささんがギターの音色をいろいろ試しながら入ってきた。
二番に入る前のイントロからけんちゃんのベース、かずさんのドラムが
徐々に入ってきて盛り上がり、二番のはじめからかっこいいリズムを
刻んでくれた。
それにパーカッションのトモヤさんが細かいリズムを加えてくれて
五拍子のリズムがより流れる。
曲が終わるとみんなシーンとした。
ここはこうした方が良いだろう、ここは直したいと感じることが
みんないっしょなのがわかる。
かずさんが最後のセクションはどんぶらこのイメージでいいの?
と私に確認してきた。
このかずさんなりの表現は笑ってしまう。
私は海に進んでいくような、疾走感を表現したいと思っていたので、
最後の最後で波が繰り返し漂うようなどんぶらこっこにしようと言った。
もう一度あわせてみる。
私のピアノ弾き語りとバンドの音が、まいこさんのビブラフォンで
装飾され、のあさんとりえさんのハーモニーが言葉に加わる。
たくさんの音がだんだんと積み重なると曲が立体的に、
活き活きとしてくるのを感じた。
ぞくそくっと鳥肌がたってきた・・・
曲が生きていると感じる瞬間だ。
これがみんなとあわせる楽しさ、嬉しさ。
六年目のクリスマスライブ、
これが伝わったなら嬉しいなぁ。
tomoko
トモコヴォイス紙面会報誌 vol.44より
(2011年1月1日)