トモコヴォイス会報誌vol.15
「リズム」
私の母校、本郷中学校の現在の校長先生が、
なんと私がお世話になった恩師でした。
私が短大生の時に英語教師の免許を取るため、
教育実習に行ったのです。
そのとき英語科主任の先生がその佐々木先生でした。
とっても気さくな面白い先生で、岩手県の出身。
「モンゴル人」ってあだ名がついていましたが、
見た目は英語を話せるようには見えない。
しかし、授業になるとさすがベテラン。
楽しく英語を教えていましいた。
生徒全員が参加できる授業、全員が英語を話す授業
をモットーに指導していただきました。
私はドタバタと黒板に大きく字やサザエさん家族の絵を
描いて、He is・ She isなどを教えていたのを思い出します。
短大の授業で使った教材も持っていって、英語の楽しさ、
英語特有のリズムをRepeat after me (リピートアフターミー)
といって中学生達に英語を話させたりしました。
みんな耳がよくてすぐに英語のリズムを感じとっていました。
私は帰国した後すぐ、こども英会話の講師の仕事を2年間しました。
その時の子供の耳の力や、まねっこの動作は素晴らしかったです。
幼稚園生でも、ネイティブの英語のように英語のリズムを
感じとっていました。
例えば、Bear (くま)。
この言葉は、1つのリズムです。
子供達は1つのリズムでしゃべります。
でもお母さんは、「ベ・ア」と
2つのリズムになってしまうんです。
2つのリズムだと日本語なんですね。
こんな風に言葉にもリズムってあるんです。
先日、その佐々木校長先生に、十何年ぶりに再会しました。
私の音楽活動のこと、アメリカ生活のことなど報告をしましたところ、
先生は喜んでくださいました。
意外にも先生はJAZZをよく聴いていらして、詳しかったのには
びっくりしました。
音楽好きだったんですね。
校長室である話をしてくださいました。
「人間はリズムだ」と。
歩くのもリズム、心臓の鼓動もリズム、人生のタイミング
という言葉もあるように、人生の浮き沈みも音楽のリズムだって。
ヒェ~なるほどと、私は感動でした。
先生はいつでも先生でした。
いろんな視野から物事をみて、面白く話してくれます。
言葉のリズム、心臓のリズム、歩くリズム、
日本人、アメリカ人のリズム、
その土地、気候、空気から生まれるリズム、
そこからきっと音楽が生まれたのでしょう。
だからリズムにのるって面白いです!
5月父の命日がやってきました。
笑顔で見ててくれているでしょう~♪
by tomoko 5.2.2008
トモコヴォイス紙面会報誌 vol.15より
(2008年5月2日)