【tomoko通信】「出会い」vol.17

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こんにちは、tomokoです。

オムニバスCDが完成した。
10人弱の女性ヴォーカリストの曲が集まったCD。

流通をさせれば流通先への手数料がかかるので
流通はさせず。

それぞれがそのCDを買って、
自分のライブなどでそれを手売りする。
これはよくあること。

よくお芝居をする人も自分のチケットを買い
それを売るというのはよくあること。

でも、X氏のやり方に誠実さを感じられない。

私は、もうその場でやりこなすことのみを
考えるようになった。

自分の感情は抑え、自分の創作ができるようになるため
とひたすらに作業をしていた。

そんな時に、自分の母校(短大)の文化祭で
歌ったとき、ある女性に出会った。

彼女は、客席中央で私の歌を聴いていてくれた。

「あなた、いいわよ」

うちでも歌って欲しいと名刺をもらった。
彼女は某車会社の会長さんだった。

2月にセールスマン大会があるので
そこで歌って欲しいとその場で言われたが、
はじめはよくあることでもあり、3ヶ月先なので、
本当にそうなるか期待してはいなかった。

1ヶ月後、私のライブの場所に突然
彼女がお客さんとして聴きに来てくれた。

そのまま、2月の演奏の打ち合わせをしたいと言われ
私はX氏に許可を求めた。

彼は、彼なしの打ち合わせを嫌がる。

打ち合わせ終了後、彼女は車で送ってくれた。
私はX氏に内緒で送ってもらうことにした。

その車中で、彼女が今まで、どんなことをして来た人間なのか、
どういうことに興味を持っているのか、たくさん話してくれた。

いろんなことをして経験豊富な方だったと
この時初めて、彼女の経歴を知った。

あまり私との面識がなくても、
私のことを信頼してくれるのかと
驚くぐらいだった。

帰り際に彼女は、私に言った。

「あの人から離れなさい」

彼女は私の母ぐらいの年齢だろう。
あの人というのは、X氏のことだ。

「きっと、この後何か言われるだろうからうまくやりなさいよ。
何か会ったら連絡してきなさいね」と。

完全に見透かされていた。
私は本当に驚いた。

一つの出会いから人生が変わることがある。
今思えば、この出会いはそういうものだった。

tomoko

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