トモコヴォイス会報誌vol.71
「私のパソコン奮闘記」
ーWindowsからMacへー
私はグロリア ラッシュからヴォイストレーナーに
なるためのトレーニングを受けている時、彼女から、
「tomoko、パソコンを使うべきだ。インターネットというのは
簡単にいろんな情報が得られる便利なものだ。」
と勧められた。
それだけですぐにパソコンを買うかっていうと買うわけない。
必要にならなければ、人間は動かないものだ。
でも、その後すぐに、必要な時がやってきてしまった。
『the Voice of the MIND』という発声の本を訳し、
日本で出版されるという話が舞い込んできた。
私にその技術監修をして欲しいと、日本の出版社が伝えてきた。
いやぁ~そんな監修なんてしたことないので、
自分にできるのだろうかと迷ったが、他にやれる人がいない。
やるしかないという状況になったのだ。
そのためにパソコンを買った。
アメリカのブランドコンパックというノートブックだった。
まだまだWindows95というOSだった。
OSとは、デジタルデータのことで、
コンピューターの機械を動かすことができる。
つまりそれがパソコンに入っていないと、パソコンは動かない。
ドキドキワクワクで初めて買ったパソコン。
でも使い始めてすぐに不具合が起きた。
カタカタと音がする。
そして止まってしまった。
なんだ?これは?
と買った店に持っていくと、ハードディスクという、
パソコンの中にあるデータなどを記録したり保存したり
する場所が壊れてしまっていたらしい。
もちろん無償で交換してくれた。
それからやっとスムーズに使えるようになった。
私はそのパソコンで技術監修を頑張った。
翻訳家さんが訳した日本語が日本から、
ロサンゼルスにある私のパソコンに送られてくる。
そして、私は英語の本とその日本語訳を見比べて
この訳の仕方でいいかをチェックしていった。
この本は小説などとは違って、発声の専門書で
そのやり方が細かく書いてあるのだ。
なので意訳や少し違った言い回しになると、
日本語特有の主語がなくなり、発声の説明が正確でなくなる。
読む側とすると意味が少し変わってしまうのだ。
私は、英語のまま、その通り訳して欲しいと支持をした。
この仕事は半年、パソコンにかじりつく作業となった。
そんな中で事件があった。
それは、作業中にいきなりフリーズ
(止まってしまうこと)があったのだ。
それはやっとできた私の訳をいっぺんになくしてしまった。
ひぇ~~、私は何十ページも、もう一度やり直すこととなった!
これには本当に参った。
パソコンがあまりあてにならないのではないかとさえ思った。
そのため、その後はすべて印刷し、紙に残すようにした。
そして、私は片手にドライバーを持って、パソコンの中にハードディスクを
取り付けたり、今ではないが、当時は日本語表示や日本語の文字を書いたり
ができなかったため、アメリカで買ったパソコンには、OSを日本語と、英語の
2つを入れたりした。
自分の歌をレコーディングできる環境も作れるようにしたりと
機械をいじって一人もくもくとパソコンと向き合う奮闘が続いた。
実は、いままで15年近くWindowsを使っていた私が先月Macを購入した。
あのアップルのマークのものだ。
簡単にいうと、パソコンにはWindowsとMacがある。
Windowsがビル・ゲイツならMacは亡くなったスティーブ ジョブズ。
この二人が作り出したといっていい。
パソコンの機械をそれぞれのやり方で動かすのだ。
つまり取り扱い方法が違う。
今のMacはデザインも斬新でかっこよさがあるなぁと
またドキドキワクワクだ。
さぁ、はじめようとスタートボタンを押した。
すぐに私は困った。
なんと、クリックができない。
え~っそんなにWindowsと違うの?
とすぐにカスタマーズセンターに電話した。
そうすると、もっとしっかりと押すことだったことがわかった。
なんて初級なことから学ぶことか。
自分でもびっくりだった。
これからMacとの奮闘が始まる…
tomoko
トモコヴォイス紙面会報誌 vol.71より
(2013年4月1日)