tomokoの音楽暦 第34回 「ジングルを歌う」
ロサンゼルスに渡米をしてすぐだったと思う。
あるプロデューサーから歌のレコーディングを頼まれた。
私はまだ経験が少なく仕事としての報酬はなかったが、良い経験をさせてもらった。
その人が作った音に歌をのせたいということで、私はすぐにマイクの前に立った。
何を歌うのかわからない。
そのプロデューサーの指示に従うだけだった。
これはスペイン語のヘアカラーのCM曲だった。
全部で15秒ぐらいの短い曲。(こういうCM曲をジングルと言う)
音を聞いてこのメロディで商品名を歌ってほしいと言われた。
私はビーゲン、ビーゲンって歌った。
ハーモニーも入れて、3パートを歌った。
そのあとで、適当でいいのでスキャットをいれてっていわれた。
耳で聞いてそれに合わせて、言葉ではない音を歌った。
そのレコーディングに費やしたのは30分ぐらいだったろう。
私の中では、これでいいのかなって感じで終わった。
その後、出来上がったのを聴くと、
ちゃんとCM曲みたいに出来上がっていた。
15秒に印象付くようになっていた。
私の歌も効果的になっていた。
その商品がとってもよくて、聴いている人もほしくなるようになる音楽、
エネルギーが上がり、わくわくするような気持ちにさせる。
そういう歌い方をする必要があるんだなぁって、
あらためてとても勉強になったレコーディングセッションだった。
一瞬でエネルギーアップされた歌い方の挑戦だ。
tomoko