トモコヴォイス会報誌vol.54
「韓国珍道中」
ー 十一月の旅 -
もう八年前になるだろう。
韓国へ行くことになった。
短大時代の友人から誘われたのだが、なんとも彼女の
ベトナム人の英会話の先生が日本から韓国ソウルに
引っ越してしまって、ぜひその先生を訪れることで、
韓国にいってみないかということだった。
私はその十一月、アメリカから帰国後、二度目の
日本の冬で風邪をひいてしまっていた。
大丈夫?と心配されながらも私は
ぜひ行きたい!と言った。
そして二人旅がはじまった。
ソウルまでは三時間ぐらい、
あっという間だ。
空港からはタクシーでソウルの街へいった。
私はアメリカ、カナダ以外の外国へ行ったことが
なかったので、ソウルまでの山々や街並み、
どんな人がどんな風に生活しているのか興味があった。
ロサンゼルスでは韓国の友達もたくさんいたので、
私にとってはとても身近だった。
景色はどことなく日本の東北に似ているように感じた。
着いたソウルはやはり都市だ。
車も渋滞し、世話しないように感じた。
しかし閑静な高級住宅地に英語の先生の家はあった。
私達がお世話になった先生はとても親しみやすく、
とてもよく迎えてくださった。
私が風邪をひいているのでゆず茶を作って
くれたのを覚えている。
ゆずの香りが身体を温めてくれて、美味しかった。
ついた日は、地下鉄に乗った。
日本と同じようで綺麗な車内だった。
市内に出て焼肉を食べた。
日本のようにせまい店内にたくさんの人でわんさか
食べている風景だ。
野菜やキムチ類がたくさんでてきたなぁ。
美味い、美味いといってお腹いっぱいになった。
次の日、英語、日本語大丈夫の観光ガイドを
してくれるところをテレフォンガイドで見つけた。
待ち合わせは有名ホテルだ。
さぁ、出発!と二人で向かった。
出会った観光ガイドさんは韓国人の男性でなんと、びっくり、
日本の私の家の隣駅、大船のパチンコ店で働いていたのだそうだ。
なので日本語もうまかった。
彼は私達二人だけのためにバンで観光案内をしてくれる。
まずなんでもやりたいこと、行きたいところをいってくれといわれた。
私は韓国青磁の器作りをしたい、友人はやっぱりアカスリ
等と、好き放題言いたいことを言った。
そしてソウルから二時間ぐらいそのバンでドライブ。
青磁の窯へと連れて行ってくれた。
あまり観光客はいないがたくさんの青磁の器や置物がたくさんあった。
お店のソウル市内に人と違って素朴でとても優しかった。
私は日本の東北の田舎の人のようで親しみを感じた。
そのガイドさんいわく名人といわれる人から
青磁作りを教えてもらった。
土をこね、棒状にしたものをくるくると重ねて
マグカップをつくった。
二人で同じことを習っても出来上がったものは
それぞれ違う見た目だ。
その夜に、市内に戻りアカスリに行った。
それはそれはすごい経験だった。
女性専用だ。
ロッカールームに案内され、そこで丸裸になる。
そしていろんな種類のお風呂につかる。
それぞれに結構長い間つかっていないといけない。
最後には麻の袋に包まれながら石窯の熱いサウナに
入らされた。
がまん大会だ。
体力がもつ限界まで挑戦のようだった。
私はまだ耐えられたが友人はフラフラになっていた。
その後で、台の上に寝かされた私たちの身体を韓国人の
おばちゃん達がゴシゴシとまさにイモ洗いのように
こすっていく。
ひぇ~もう私たちは人間ではない、イモになっていた。
お湯の湯気でぼーっとなり、現実とは思えないような
出来事だった。
夜道を歩き家路につく。
ふと肌がすべすべなのに気づく。
うわぁ~って驚き、二人で大笑いした。
次の最終日は朝に、英語の先生にお礼とさよならをいい、
また同じガイドさんに連れられ韓国のテレビ番組
「チャングムの誓い」の撮影現場の史跡やカフェに行ったり、
最後には観光客専用のお土産屋さんでたくさんのキムチを
味見した。
私の風邪もいつの間にか治っていたようだったなぁ。
韓国を満喫した楽しい旅だった。
tomoko
トモコヴォイス紙面会報誌 vol.54より
(2011年11月1日)
お問い合わせはこちらから!
下記、「お問い合わせボタン」をクリックすると、お問い合わせフォームページにアクセスできます。
ご記入の上、送信ボタンをクリックしてください。